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投資指標

PER・PBR・配当利回り|計算例と比較の落とし穴

PER・PBR・配当利回りの計算を同じ架空例で確認し、予想と実績、赤字企業、PBR1倍割れなど比較で間違えやすい点まで整理します。

公開 更新 約4分かぶ日和

内容・出典の確認:

先にポイント

同じ時点・同じ利益基準・近い事業で比べ、指標が低い理由まで決算資料で確認します。PBR1倍や高配当を、それだけで買い判断にしません。

目次 7項目

3つの指標は、それぞれ違うものさし

指標基本的な計算株価と何を比べるか
PER(株価収益率)株価 ÷ 1株当たり利益(EPS)利益
PBR(株価純資産倍率)株価 ÷ 1株当たり純資産(BPS)純資産
配当利回り1株当たり年間配当 ÷ 株価 × 100年間配当

同じ株価で計算してみる

株価1,000円、1株当たり利益100円、1株当たり純資産800円、1株当たり年間配当30円と仮定します。実在企業や推奨銘柄の数字ではありません。

説明のための架空例。税金・費用は考慮していません。
指標計算結果
PER1,000 ÷ 100 = 10倍
PBR1,000 ÷ 800 = 1.25倍
配当利回り30 ÷ 1,000 × 100 = 3%
この計算結果だけで、割安さや将来の利益は決まりません。数字の背景を確認するための入口です。

PERは「予想か実績か」を最初に揃える

PERの分母に会社予想のEPSを使う場合と、直近実績のEPSを使う場合では数字が変わります。複数社を比べるときは、予想PER同士または実績PER同士に揃え、どの時点の株価かも確認します。

一時的な資産売却益で利益が増えた年はPERが低く見え、減損などで利益が落ちた年は高く見えることがあります。通常の収益力を知るには、損益計算書と会社の説明で増減要因を確認します。

利益がゼロに近い企業ではPERが極端に大きくなり、赤字では通常のPER比較ができません。AI・半導体の成長企業でも、低PERだから割安、高PERだから割高と一律には判断できません。

PBR1倍割れを、解散すれば得とは読まない

日本取引所グループはPBRを、株価を1株当たり純資産で割った相対水準の指標と説明しています。帳簿上の純資産は、そのまま現金として株主へ分配できる額ではありません。資産の売却価格、負債、事業継続に必要な費用などがあるためです。

PBRが1倍を下回る理由には、低い収益性、将来の損失懸念、資産の質への評価などがあり得ます。反対に、研究開発やブランドなど帳簿に十分表れにくい価値を市場が評価すれば、PBRが高くなることがあります。

東証は上場会社に対し、PBRの数値だけを動かす一過性の対応ではなく、資本コストを上回る収益性と持続的成長につながる取組みを求めています。PBR1倍割れを自動的な買い材料にしない根拠になります。

PER・PBRをROEとつなげる

利益と純資産の期間・定義を揃えた単純化では、PBRはおおむね「PER × ROE」で分解できます。PBRの高低が、利益に対する株価評価と、純資産から利益を生む効率の組み合わせで決まると考えるための補助線です。

たとえば株価1,000円、EPS100円、BPS800円ならPERは10倍、ROEは12.5%、PBRは1.25倍です。10 × 12.5% = 1.25となります。説明のための架空例で、実際には予想・実績の混在や期中平均の扱いで一致しないことがあります。

同じ架空例を使った関係の確認。投資成果を示すものではありません。
見る順番確認すること
ROE純資産からどれだけ利益を生んだか
PERその利益に対して株価が何倍か
PBR純資産に対して株価が何倍か

配当利回りは、配当が続くかも確認

年間配当が同じなら、株価が下がると計算上の配当利回りは上がります。そのため、利回りの上昇が、配当額の増加を意味するとは限りません。

ここからは読み方の提案です。会社予想か実績か、一時的な特別配当を含むか、利益や現金収支と配当の関係はどうかを確認します。高い利回りだけを理由に判断しないようにします。

比較前に揃える5項目

確認項目ずれると起きること
株価の時点株価だけ新しく、利益・純資産が古い比較になる
予想か実績か将来予想と過去実績を混ぜてしまう
連結か単体か同じ企業でも利益・純資産の範囲が変わる
一時的な損益本業と関係の薄い利益・損失でPERが動く
業種・事業段階成熟企業と先行投資中の成長企業を同じ基準で比べる
指標を確認した後は、決算の売上・利益・キャッシュフローへ進み、口座を選ぶ段階では取扱商品・手数料・為替コストを別に比較します。
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